社長メッセージ

Investor Relations

<クレド>

お客様の生産に寄り添い世界中で必要とされる会社を目指しています。

  • お客様第一
  • 生産技術立社
  • 環境整備の徹底

社会に貢献するヤマザキの事業

株式会社ヤマザキは、工作機械と輸送用機器事業を日本およびアジアで展開しています。中でも1968年より開始した工作機械事業は、お客様の事業であるものづくりを支える社会の基盤産業です。工作機械により多種多様な産業機械が創出され、それがものづくりに繋がっています。つまり工作機械は私たちの社会や生活にはなくてはならない事業であるといっても過言ではありません。

「お客様に寄り添う」姿勢

そのような工作機械は、お客様ごとに製品・機械構成が異なります。ヤマザキはお客様ごとの事業や課題に提案をし、さらにはそれぞれのお客様の生産効率を向上させるという重要な役割を担っています。

ヤマザキの事業への基本思想は、常にお客様を念頭に置き、お客様が直面している課題への解決策を提案すること。つまり複雑化するお客様の課題を的確に吸い上げ提案をするところからサービスを始め、機械構想は標準化された『ユニット』によるオーダーメイド設備です。お客様の要望のヒアリングから開発・製造、アフターケアまでの一貫体制と、常にお客様に寄り添う姿勢、それがヤマザキの基本思想であり、もう一つの事業の柱である輸送用機器事業にも息づく当社の強みです。

お客様毎に対応する「ユニット600種以上の品揃え」

工作機械の設備を構成するユニットは、お客様への最適な対応を可能にするために600種以上を品揃えしており、これが当社の具体的な強みです。

当社は、プレミアムな工作機械とは高性能且つ停止(故障)しない機械と考えており、当然故障ゼロを目指していますが、万が一の時には、修理が容易であることが必要です。それを実現するのが「ユニット化」です。ユニットを入れ替えることで、万一の停止時間を極力低減。第二次世界大戦で活躍したメッサーシュミットは、破損部位をユニット交換で停止時間を減らしたといわれています。

ユニット化は、お客様の生産現場の効率化に貢献する一方で、多品種少量生産の実現などカスタマイズ化にも対応しています。また、ユニットのブラッシュアップを通じて、超仕上工程への取り組みも進み、例えば、自動車のエンジン性能を向上させる超高精度なガンドリル、ボーリング、(ブロック)ホーニング、(ヘッド)バルブシート面加工等々において数多くの実績を積み重ねています。

一方、搬送や組立、検査工程等の自動化・省人化を通じ、昨今のお客様ニーズ(働き方改革や少子高齢化、人手不足)に対応する技術も提供しています。

中長期事業計画の目標を達成すべく邁進中

2022年3月期の日本経済は、新型コロナウイルス感染症の影響はあったものの、ワクチン接種の普及等により、緩やかな回復基調で推移しましたが、その後は世界的には緊迫化するウクライナ情勢による地政学リスクの高まり、原材料価格の高騰及び半導体の供給不足等、先行きの不透明な状況が続いています。

そのような中、事業規模の拡大と環境変化への対応をメインテーマとした当社の中長期事業計画は、2022年3月期で2年目を終了しました。今期は国内及びベトナムの子会社において輸送用機器の販売が順調に推移しました。また工作機械の需要も回復基調で推移した結果、連結売上高は26億3千3百万円(前年同期比13.7%増)となりました。しかし主力の工作機械事業において、半導体不足によるコストアップや納期遵守に伴う経費の増加等により、営業損失は2億3千9百万円、経常損失は2億2千2百万円、親会社株主に帰属する当期純損失は1億4千4百万円となりました。

中長期事業計画は、当社の70周年となる2030年に売上高100億円を目標として遂行中です。経営計画2年目は厳しい状況となりましたが、今後は計画作成時のテーマにカーボンニュートラル、DX、気候変動への対応、というさらなる社会的ニーズを念頭においた課題を付加していきます。これらにより国内外で収益力を向上させ、当初の計画を変更することなく目標達成をめざしていきます。

組織形態の変更と更なる企業価値の向上

中長期事業計画を遂行する中、当社は、これまでの監査役会設置会社から監査等委員会設置会社へと移行することを決定しました。これにより経営の公正性・透明性を高めるとともに、意思決定の迅速化によりコーポレート・ガバナンスの実効性を高めていきます。また同時に執行役員制度の導入も決定しました。今後は「経営の意思決定・監督」および「事業執行」にそれぞれ専念してゆき、中長期事業計画目標の達成、そしてさらなる先の企業価値の向上をめざしていきます。

お客様の発展と当社の持続的成長

今後の市場動向として、コロナ禍により低迷した経済活動の回復による半導体製造装置業界や自動車業界関連需要の高まりが期待されています。自動車業界に多くのお客様を有する当社もその設備投資意欲の高まりに的確かつ積極的な提案をして、受注・販売に繋げていきます。

また近年ESG投資の拡大、そしてSDGsなどへの社会的意識が高まっています。当社の顧客そして当社自身もESG経営・統合思考経営へと進化を続けています。事業計画制定後に新たな課題としてカーボンニュートラル、DX、気候変動を付加したこともその顕れです。このような姿勢と考え方が、社会・地球・人々と調和して結局は事業の付加価値を高め、受注・販売に結実していくものと考えています。

ヤマザキは今後も社会的価値のある企業として、地球・社会・お客様とともに持続的に成長していきます。

株式会社ヤマザキ 代表取締役社長執行役員
山﨑 好和
2022年6月